わたしが農業に興味をもったのはこの短編動画がきっかけです。衝撃的で嘘でないと直感的に思いました。(何でも斜に構えていればいいというものでもありません。)
昨年のクリスマスイブの動画(東京大学 鈴木宣弘教授)です。もう1年経ったんですね。
日本の食料自給率はカロリーベースで38%ですが、これは他の国に比べて著しく低いです。オーストラリアは233%、カナダは204%、フランス121%、アメリカは104%、ドイツは83%・・・。韓国は33%と日本同様に低いです。これは地政学的、政治的要因があると思います。
食料自給率だけでなく、肥料の自給率も見ていくとなんと100%輸入。さらに種の自給率は10%以下となっています。これらを勘案すると実際の日本の食料自給率は38%どころではなく、10%にも満たないということがわかります。さらにエネルギー問題も考えると農業だけの問題でなくなります。
昔からこんなに自給率が低かったわけではありません。1960年代では70%ありました。戦前は85%程度、江戸時代は当然、ほぼ100%です。
このまま、食料自給率が低い状態が続けば、有事の際や国際情勢の変動により食糧やエネルギーが入らなくなった場合、日本人は飢餓に襲われる可能性があります。日本は現在、国防が叫ばれ、軍事力が戦後最大になっていますが、武器を買うことには惜しげもなく税金を投入しますが、本当の危機対策は国民の食料を守ることです。
それには国内の農業を守る以外にありません。
それなのに日本の政府、官僚は農産物の輸出入を推し進め、デジタル農業、DX、AIを使った管理、スマート農業などの掛け声とともに、農業のビジネス化、大資本の参入をさせる方針です。そこには食料自給率という観点はなく、また、現在の小規模の農家を守るといった当然行うべき施策が示されていません。
2018年種子法の廃止、2020年種苗法の改正、そして今年、2024年農業の憲法と言われる食料・農業・農村基本法が改正され、すべて上記の輸出入を拡大する方針です。
これで農家は、国民は幸せになれるのでしょうか。これらの方針と法律の改正により、恩恵をこうむるのは誰でしょうか。それは日本人でしょうか。
このことにささやかながら抗いたいとわたしは思いました。そのタイミングでベジコネのお話をいただきました。今こそ、小規模農家さんを助け、わたしたち消費者も意識を高めて、国産農業を応援し、国内の食料を確保し、できれば自ら生産に関わって、日本人としての平和、健康、幸せを考えていきたいと思います。
文責 齋藤